2023年 履修の手引き
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-288- ニュートンやガウスを引き合いに出すまでもなく、20世紀初頭までは、数学と物理学は極めて近い関係にありました。しかし、その後、両者は次第に別々の道を歩み、現在では発想や手法においてかなりの差異があります。このため、通常の理学部においては、両者は別々の学科を構成し、その交流はだんだんと薄れて行く傾向がありました。しかしながら最近、両者のつながりの重要性が様々な分野で再認識されるようになっています。その背景には、情報化社会の発展があります。コンピューターに代表される情報技術の進歩により、1980年代以降から、計算数学や計算物理学といった分野が飛躍的に発展しました。 また、社会の諸分野で、数学と物理学を基礎として論理的かつ実際的な思考能力と創造性を身につけた人材の養成が望まれてきています。近年、種々の応用科学や工学の分野、たとえば情報や計算機に関係した諸分野で活躍する人々の数は飛躍的に増え、本学の卒業生の就職先をみてもその傾向は顕著であります。そのような広い分野で創造的な仕事をするためには、数学と物理学の基本的な概念や方法についての確かな理解および知識・経験を持っていることが極めて望ましいと指摘されています。 このような現状をふまえ、本学科では数学と物理学の基礎の上に情報科学などを含めた、幅広い科学的な視野と深い専門知識を併せ持つ人材を養成することを目的として数学コース、物理コース、情報コースを設けています。本学科では、1年次において全員が数学、物理学、情報科学のごく基本的な科目を履修し、2年次以降、徐々に専門の領域を広げてゆき、3年次に進級するときにいずれかのコースを選択します。以後卒業までにそれぞれの分野の体系を修得するとともに4年次の卒業研究では実践的な創造力と問題の発見と解決能力を培うようにカリキュラムが組まれています。 https://unv.jwu.ac.jp/unv/academics/science/mathematical_and_physical_sciences/index.html理念・目的数数物物情情報報科科学学科科

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