|特集2|十月祭、もみじ祭、目白祭!学園を彩る実りの秋、満載
今年の春に新しい学校生活がスタートした人も、初めての後輩を迎えた人も、少しずつ将来の道が見えてきた人も、それぞれの収穫を実感できる秋。学校行事で盛り上がることができなかった約2年間を乗り越えて、今年の秋はいつもと違う秋でした。十月祭、もみじ祭、目白祭それぞれに、新しい気持ちで伝統を紡ぎました。

「スピカ~抜群のセンスと直感力~」をテーマに第69回 目白祭を開催しました!

今年で69回を数える目白祭のテーマは、おとめ座で最も明るい恒星である『スピカ』でした。星言葉は「抜群のセンスと直感力」です。パンフレットに篠原学長が寄せてくださった言葉「目白祭は、それぞれの学生の体験が凝縮してスピカに変わる瞬間」のとおり、目白キャンパスのあらゆる場面で輝くスピカがありました。

67回は中止、68回は初めてのリモート開催となり、ようやく対面での開催が実現した第69回目白祭には、いくつもの「初めて」がありました。新型コロナウィルス感染症は未だ完全に終息したわけではありません。そのため、食事ができるスペースを限定し、食品販売も制限するなど感染対策を講じていました。

また、キャンパスが統合されて初めての対面開催となり、2019年度まで西生田キャンパスの日女祭に参加していたサークル、学部生のすべてが一堂に会する目白祭となりました。

さらに今年の2・3年生にとって、目白祭は初めての対面イベントです。過去の伝統が完全に引き継がれていない中でも、後輩にノウハウを継承していかなければなりません。実行委員会をはじめ、公認サークル、有志団体それぞれが輝きを持ち、目白祭を盛り上げていこうとする姿がありました。

野外ステージでは、ダンスサークルらがパフォーマンスを披露

化学生命科学科の深町研究室「めだか研」によるメダカすくい

数物情報科学科では、漫画・アニメをモチーフにしたユニークな展示も

観客を前にし、実験・研究発表に挑む理学部学生たち

今年度理学部の2学科は、学科名称を変更して新たなスタートを切りました。理学部の学生たちは、いきいきと対面で実験や発表を行っていました。

百二十年館のピロティでひときわ盛り上がりを見せていたのは、「めだか研」です。メダカの視覚や色に着目した研究を行うめだか研は「目白祭に出展するのは初めて」とのこと。子どもからご年配の方までたくさんの方が来場し、最も多くメダカをすくった人の記録は18匹でした。

また、化学生命科学科の歴史ある有志団体である「かぼす(CaBS)」は遺伝子やタンパク質、細胞などの研究発表をおこなっていました。普段の研究や観察に使う顕微鏡は最新式のコンピュータシステムですが、たくさんのお客様に見ていただくために急きょ、外部からお借りした顕微鏡を増設していました。訪れた受験生に「ここでは授業ではできない実験ができます!」と自信を持って説明していました。

数物情報科学科は、物理や数学分野の研究発表を行なっていました。「日本女子大学の理学部は学びやすいと感じます。何よりも、物理数学好きの仲間が周りにたくさんいて嬉しい!」と顔をほころばせていました。

たくさんのお客様を前にした舞台、不安感を吹き飛ばしてくれた拍手喝采

エンターテインメント系の団体は、数年ぶりに観客の前で行うパフォーマンスに力が入ります。大学公認演劇サークル劇団ピアチェーレは、演劇初心者からスタートした3年生が中心に舞台を創り上げ、日本女子大学オーケストラが演奏する教室には人が溢れていました。

3年ぶりの定期演奏会となったマンドリンクラブは、「コロナ禍の中、リモートでの練習は音がずれて大変でした。未経験者が多いにも関わらず演奏会で経験を積む機会が少なかったので、今日の本番を迎えるまでてんてこ舞いでした」と語りながらも、その音色で観客を魅了していました。

今年で創立90周年を迎えた日本女子大学合唱団は、教室に美しい歌声を響かせていました。「今年の3年生はコロナ禍の中、リモートでのクラブ紹介を見て入団してくれた学年です。2年生は多くの制限がある中でも工夫して練習を続け、今年は6人の1年生が入団してくれました。教室を彩るのは先輩たちから受け継いだ装飾。これからも伝統を引き継いでいきます」と語る4年生は、卒業しても合唱を続けるそうです。

目白祭が佳境を迎える頃、成瀬記念講堂の前にできた長い列は、被服学科有志によって開催されるファッションショーを待つ方々でした。ファッションショーは20年以上の歴史を持ち、目白祭の目玉イベントの一つとなっています。昨年は無観客での開催でしたが、今年は無事、お客様を迎えての開催となりました。

マンドリンクラブによる「秋の小さな音楽会」

手話サークル HAND IN HANDとともに来場者も手話ソングに挑戦

伝統のファッションショーで成瀬記念講堂がランウェイに


テーマはPRISM! 一人ひとりが個性を輝かせたもみじ祭

2022年度のもみじ祭は、受験生とその保護者、在校生の保護者に限定して公開されました。
今年のテーマは光の分散・交わりを意味する「PRISM」です。春から始まった準備の期間から、日々輝きを増した附属高等学校生たち。10月28、29日の2日間、一人ひとりが個性を輝かせました。

研究グループ BRASS BAND

調整室(スタッフも一生懸命です)

研究グループ Cagers 紅白戦

「第74回もみじ祭」は10月27日(木)の前夜祭から31日(月)の後夜祭まで、計5日間にわたって開催されました。

今年度は受験生の皆様のご来校、もみじ劇場を利用した発表、運動系クラブ発起の研究グループは紅白戦を行うなど、昨年・一昨年よりもコロナ前に少し近づく形態で開催することができました。

10月の前期期末試験終了後には、それぞれの研究グループがこれまでの集大成を見せるために、多くの生徒が時間を惜しむように準備する姿がありました。その姿から、「私自身も頑張らなくては」という気持ちになったことが印象に残っています。

生徒同士が切磋琢磨し、頑張っている姿を見ることができるもみじ祭の期間は、私が好きな時間です。当日は準備した成果を発揮し、素晴らしいもみじ祭になりました。

ご来校下さった皆様にも、全校生徒の頑張っている姿をご覧頂けたと思います。

もみじ祭実行委員会は、2月の学年末試験終了後から、もみじ祭開催のために活動してきました。無事に完走することができたことを大変嬉しく思っています。

最後になりますが、今回もみじ祭に関わってくださった全ての方に御礼申し上げます。

(もみじ祭実行委員長 3年 関有沙)

もみじ祭期間の5日間、学校内は生徒の輝く姿で溢れていました。まずは、例年通りの形とまでは行かずとも、無事に2022年度もみじ祭を開催できたことをとても嬉しく思います。

今年度は、形態を考える段階からコロナウイルスの影響を鑑み、いくつかの開催パターンを想定して準備を進めてきました。3年生は今年が最後のもみじ祭ということもあり、何とか発表の場を確保したい、日々の活動の様子を発表できるようにしたいと強く思って活動してきました。なかなか思うように準備が進まず、悩むことも多い日々でしたが、想定していた形態の中で来校者が1番多いパターンでの開催となり安堵しています。

もみじ祭は生徒一人ひとりが主役になり、輝く場所であると同時に、周りの人の輝く姿を見て、自らを成長させていく場所であると思っています。今年度のもみじ祭も、生徒一人ひとりの輝く姿を見ることができたことが本当に嬉しく、有難く思います。

沢山の方々の支えと応援があり、ここまで来ることができました。もみじ祭に関わってくださった全ての方に、改めて感謝申し上げます。ありがとうございました。

(もみじ祭実行副委員長 3年 小林凪央)

研究グループ ろぼ研

研究グループ イラスト

研究グループ Magical Dream


ハチたちが懸命に集めたひとしずくの重なりが大きなエネルギーを発揮した十月祭

3年ぶりに受験生を迎えて開催した十月祭は、オンラインでの作品・企画発表も行われてハイブリッドな学園祭となりました。テーマは「HONEY ~bee one~」。一人ひとりはハチミツひとしずくのような存在でも、みんなが集まれば蜜壺を黄金色に輝かすことができます。10月7日の前夜祭から10日の後夜祭まで大成功を収めた十月祭の経験は、次の行事委員たちにしっかりと受け継がれました。

行事委員によるZOOM中継

手作りフォトスポット

アフガニスタンにランドセルを!(76回生国際理解委員)

今年ならではの十月祭に

「楽しい十月祭を」という期待に応えるのは、想像以上の大変さが沢山詰まっていました。勿論無事に終えることのできた今は、仲間とずっと試行錯誤した毎日や、少しでも良いものをと最後まで考え続けた時間が、大変でも、不安でも、戻りたいと思う程の経験になっています。初めは、自分が1.2年生で憧れた上級生のようになりたいとそればかりだった私。それでも最後には、共に創る仲間や先生と沢山悩んで一緒に創り上げていく時間、達成して皆で喜ぶ時間が、私の1番好きな時間になりました。それが学校全体の規模ともなると、生徒一人ひとりの努力が蓄積されて、少しずつ学校が十月祭に向けて完成していく様子を感じることが出来ます。今年は特にコロナに左右され、より工夫が必要だったり、今までに囚われない柔軟さが必要な部分も沢山ありました。しかしだからこそ生まれた新しい意見や、創意工夫が今年の十月祭らしさを創ったと思っています。

(十月祭行事委員長 盆子原璃々)

魅力に満ちた十月祭

本校の十月祭には数えきれないほどの魅力があると、私は3年間の委員の活動を通して思いました。十月祭はクラスごとでなく、クラブごとに発表する場が与えられています。そのため、生徒一人ひとりが自分の選んだ好きな場所で、自分の力を発揮できるのです。皆に輝く場がある。それが、最大の魅力であると思います。そしてもう一つ。生徒が主体となって一から創り上げるということが、本校ならではの十月祭に繋がっています。十月祭には長い歴史がありますが、伝統を生かしながらも私達の新しいアイデアや努力を重ねて、毎年違った新しいものを創り上げられるというところも魅力です。この3年間も、生徒のアイデアで、コロナ禍だからこその前例のない企画を沢山行うことができました。特に今年は、本来の十月祭を経験したことがない生徒たちで十月祭を創り上げました。困難な状況の中、グレードアップし、魅力溢れる十月祭が実現できたことは私の誇りです。

(十月祭行事副委員長 楢島沙也加)

体操クラブ ダンス発表

総務ディスカッション「本校で得られる力」

ミュージカルクラブ「オーシャンズ11」